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絵本の読み聞かせ「おにいちゃんが病気になったその日から」
病気の子どものきょうだい支援ボランティア団体「しぶたね」ひさもさんのブログで知った、「おにいちゃんが病気になったその日から」を図書館で見つけました。
この絵本の主人公の思いや訴えていることが、あの頃のよしきのような気がして涙がこぼれました。かずきが入院中はずっと実家に預けていたので、よしきは家族と離れて7ヶ月間を過ごしました。幼稚園の年長、まだまだ甘えたい盛りの頃に・・・。私の父母弟たちが寂しくないように相手をしてくれましたが、私でなければ埋められない穴が、心の中に開いていたのでしょう。それに気づいたのは、かずきが退院してからでした。
かずきを母に預かってもらってよしきとふたりだけの時間をつくり、たくさん抱きしめ、いろんな話をしました。そして、少しずつ気持ちが落ち着き、本音を話してくれるようになりました。
この絵本を夏休みの課題になっている読書感想文にどうかと思い、よしきに話すと
「もう病気の話はしたくない」
病気のことばかり話して悪かったと反省していたら、
「だって・・・みんなわかってくれないから。病気の子や家族がどんなに辛くて大変な思いをしているかなんて、みんなに話してもわかってくれないし、笑われたことがあるから、もう病気の話を学校でしたくない」
そうだね、よしきはちゃんと分かっているものね。それを笑う子に理解してもらおうと努力する必要はないよね。経験していなくても、その気持ちに共感して寄り添ってくれる子にいつかめぐり合い、自分の思いをすべて話せる時まで、そっとしておいてもいいのかもしれないね。
よしきとたくさん話をしました。そして夜になってから、布団に入って読み聞かせをしました。
かずきは話が理解できないようで眠ってしまいましたが、よしきには共感できる部分が多かったのか(多かったというより、すべてだったかも)、鼻水をすすったり目をこすってみたりして涙をこらえているような様子でした。読み終わると目が赤くなっていました。
あとがきに書かれていた「病気とたたかっているきょうだいがいるあなたへ」は、著者の佐川奈津子さんからの手紙になっていて、どの言葉も包み込んでくれるようなやさしさがありました。
入院中は病気の子どものことでいっぱいになり、きょうだいの相手をする心の余裕はないかもしれません。けれど、時間や余裕はなくてもできることはあります。
ほんの少しでもいいから、その子どものことだけを考えて抱きしめてあげてください。
「愛している」と言葉にして伝えてください。
お母さんも、ひとりで頑張らなくていいのです。
誰かに助けてもらって、共に歩んでいけばいいのです。
それは家族や親族、お友だち、医療スタッフ、ボランティアの方、親の会・・・
見渡してみてください。あなたを助けてくれる人がきっと近くにいますから。
「嬉しい時の笑顔」「疲れているときの笑顔」、
同じように笑顔をつくったつもりでも 子どもはよく知っています。
まずは自分の心と体をゆっくり休めて、
病気の子どもとそのきょうだいそれぞれに向き合ってあげてください。
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この絵本の主人公の思いや訴えていることが、あの頃のよしきのような気がして涙がこぼれました。かずきが入院中はずっと実家に預けていたので、よしきは家族と離れて7ヶ月間を過ごしました。幼稚園の年長、まだまだ甘えたい盛りの頃に・・・。私の父母弟たちが寂しくないように相手をしてくれましたが、私でなければ埋められない穴が、心の中に開いていたのでしょう。それに気づいたのは、かずきが退院してからでした。
かずきを母に預かってもらってよしきとふたりだけの時間をつくり、たくさん抱きしめ、いろんな話をしました。そして、少しずつ気持ちが落ち着き、本音を話してくれるようになりました。
この絵本を夏休みの課題になっている読書感想文にどうかと思い、よしきに話すと
「もう病気の話はしたくない」
病気のことばかり話して悪かったと反省していたら、
「だって・・・みんなわかってくれないから。病気の子や家族がどんなに辛くて大変な思いをしているかなんて、みんなに話してもわかってくれないし、笑われたことがあるから、もう病気の話を学校でしたくない」
そうだね、よしきはちゃんと分かっているものね。それを笑う子に理解してもらおうと努力する必要はないよね。経験していなくても、その気持ちに共感して寄り添ってくれる子にいつかめぐり合い、自分の思いをすべて話せる時まで、そっとしておいてもいいのかもしれないね。
よしきとたくさん話をしました。そして夜になってから、布団に入って読み聞かせをしました。
かずきは話が理解できないようで眠ってしまいましたが、よしきには共感できる部分が多かったのか(多かったというより、すべてだったかも)、鼻水をすすったり目をこすってみたりして涙をこらえているような様子でした。読み終わると目が赤くなっていました。
あとがきに書かれていた「病気とたたかっているきょうだいがいるあなたへ」は、著者の佐川奈津子さんからの手紙になっていて、どの言葉も包み込んでくれるようなやさしさがありました。
心やさしいあなたは、自分はなんにもがんばれていない、と思うときがあるかもしれない。でもほんとうはそんなことないんだよ。あなたは、あなたのきょうだいといっしょに、同じだけがんばっているのです。目には見えないけれど、あなたのたいせつなきょうだいと同じように、あなたもまた、病気とたたかっているのです。
わたしは、がんばっているときのあなたも、くじけそうになっているときのあなたも、大好きです。
〜あとがきより引用〜
入院中は病気の子どものことでいっぱいになり、きょうだいの相手をする心の余裕はないかもしれません。けれど、時間や余裕はなくてもできることはあります。
ほんの少しでもいいから、その子どものことだけを考えて抱きしめてあげてください。
「愛している」と言葉にして伝えてください。
お母さんも、ひとりで頑張らなくていいのです。
誰かに助けてもらって、共に歩んでいけばいいのです。
それは家族や親族、お友だち、医療スタッフ、ボランティアの方、親の会・・・
見渡してみてください。あなたを助けてくれる人がきっと近くにいますから。
「嬉しい時の笑顔」「疲れているときの笑顔」、
同じように笑顔をつくったつもりでも 子どもはよく知っています。
まずは自分の心と体をゆっくり休めて、
病気の子どもとそのきょうだいそれぞれに向き合ってあげてください。
苦しんだ体験、絵本で訴え
2001年に自らの体験を基に、病児の兄弟の気持ちを描いた絵本「おにいちゃんが病気になったその日から」(小学館)を出版した佐川奈津子さん(29)。「私と同じように寂しい思いをしている子の気持ちを親はもっと理解してほしい」というメッセージを本に込めた。彼女は今も心の傷が癒えずに苦しむ「きょうだい」の1人だ。
3歳下の弟が脳腫瘍(しゅよう)と診断されたのは、佐川さんが小学2年の時。弟は4年近く入退院を繰り返した後、短い生涯を閉じた。闘病中、母親は弟に付きっきりで、「ずっと寂しかった」。亡くなった後も、周囲からは「かわいそうな子」という目で見られ、「悲しい姉を演じ続けなければならなかった」。
“心のダム”が決壊したのは大学1年の時。通学初日の電車の中で「ほしいのは平凡な学生生活でなく母親の愛情」。そう思った佐川さんは大学を中退、自宅に引きこもる日が続いた。数年前に病院で「パニック障害」と診断され、今も治療に通う。1人では不安で外出できないため母親が必ず付き添うが、最近は2人で遊園地に遊びに行けるようになった。
「寂しいときは寂しいと言い、楽しいときは思いっきり笑ってほしい。そして親は何も言わずに抱きしめてあげて」と佐川さんは訴える。
病児の兄弟、心に寂しさ――甘えられずストレス
重い病気の子どもがいる家庭では、親の関心とエネルギーはどうしても病児に偏りがち。その陰で、病児の兄弟や姉妹が親にかまってもらえない寂しさやストレスから、心に傷を負う例も少なくない。そんな兄弟のケアの必要性に着目し、支援しようという動きが各地で広がり始めている。
「たねまき戦隊シブレンジャー参上!」――。手作りのお面をかぶった6人の男女が、テレビ番組のアクションヒーローのまねをして登場すると、集まった子どもたちから歓声が上がった。今年3月、大阪市立中央青年センター会議室で開かれた集会での一コマだ。
「シブショップ」と名付けられたこの集会に集まったのは、病児の兄弟と親ら約60人。普段は「手のかからない良い子」と期待され、甘えたりわがままを言ったりすることの少ない兄弟たちが、この日の主役。親や若いスタッフと共に大声を出して体を動かしたり、おやつを食べたりして思いっきり遊んだ。
開いたのはボランティア団体「しぶたね」。米国で病気や障害などを持つ子の兄弟のために開かれるワークショップを、日本にも根付かせようと昨年11月、大阪の社会福祉士らが結成した。英語で「きょうだい」のことをSibling=シブリングと呼ぶのが由来だ。
3月の初会合には、事前の呼びかけに応じた8人の兄弟と親に加え、大勢の看護師や社会福祉士らが集まり、彼らのケアに対する関心の高さをうかがわせた。代表の清田悠代さんは「同じ立場の仲間と楽しく遊んでストレスを発散したり、安心して自分の気持ちを吐き出して受け止めてくれる場が必要」と話す。12月には同じ場所で2回目のシブショップを開く予定だ。
2004年10月13日 日本経済新聞より
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